令和2年度 第3回ビジネスマッチング交流会のご報告

 ●基調講演

「COVID-19:感染予防 ~新型コロナウイルスと戦うための武器~」

講師:農学博士 湘央学園湘央生命科学技術専門学校 非常勤講師 好田 肇 氏

・100年前に流行したスペイン風邪の時には、原因もわからず、対抗する術もなかった。今回のコロナウイルスに関しては原因が分かっていて、ウイルスに対抗しうる手段もある。
・COVID-19の感染経路については、①接触感染(机やドアノブなど)、②飛沫感染が考えられる。予防するためには、机、ドアノブの消毒、手指洗浄、三密回避、換気、マスクの着用、パーテーションの設置など。・感染が拡大している要因として考えられるのは、①日本人は比較的マスクの着用率(着用率86%)が高いが、マスクの質や着け方によるもの、②三密回避の不足(営業時間短縮・外出自粛・不十分なソーシャルディスタンス)、③換気不足(換気困難な飲食店、カラオケ店など)、④気温の低下・乾燥など。
・感染を押さえるために、人と人との接触を断つ→経済が回らない。人とウイルスとの接触を断つ→戦う武器が必要。科学的に正しい施策、武器だけが通用する。
・マスクの種類も多岐に渡ってあるが、不織布のマスクでも約20%の飛沫は抑えることができない。フェイスシールドやマウスシールドなども感染予防という観点からみると不十分である。
・第三の感染経路として、エアロゾル感染(飛沫よりもさらに細かい微細な粒子)が挙げられる。先に挙げた2つの感染経路よりも主たる感染経路ではないかとの話も出てきている。
・感染症拡大抑制のための基本対策を徹底しても完全に抑え込むことは難しい。基本対策以上の対策を求めるのは難しい。
・経済と感染拡大防止の両立に期待できる対策として、①COVID-19ワクチンの普及、②N-95マスクの量産と配布が考えられる。しかしワクチンが接種出来るようになるまでには時間が掛かり、引き続きマスクなどの予防の継続が必要となる。またN-95マスクならばエアロゾル感染も防ぐことができるため、三密の回避の必要がなく、ソーシャルディスタンスの維持も不要となる。しかしN-95マスクの需要が供給を上回っており、医療関係者の使用分さえも不足している現状がある。
・N-95マスクの普及が実現すれば、病院内での院内感染やクラスター発生の防止、スポーツ観戦や劇場鑑賞時の入場制限の必要もなくなる。現在懸念されているオリンピック・パラリンピックの開催も可能になる。
・現在、公的機関と民間企業によるN-95マスクに変わる機器の開発が行われているが、一般に出回るまでにはまだ時間が掛かりそうである。

●情報提供

「ウイルスの活性化の可能性 ~プラズマ照射装置の紹介」

富士工業技術支援センター 機械電子科 上席研究員 髙木 誠 氏

①プラズマ照射装置開発の背景
・自動車のEVへの移行が増えてきているが、車体の軽量化が必須であった。その軽量化を図るために複合材料の利用が検討され、異種材料の接合のために接着面の改質をするためにプラズマ照射装置の開発が行われた。
・プラズマ照射を行うことで、材料表面の洗浄効果、官能基の付加、表面粗化等対象物表面に様々な変化をもたらすことが可能である。

②プラズマ照射の応用展開
・塗装・メッキ(密着性の強化)、樹脂製シャーレ(親水性)、バイオレメディエーション(有機物分解)、殺菌・ウイルスの不活性化などに展開していけるのではないかと考えている。
・化学薬品やブラストを用いない、きれいな処理手段として様々な場面での利用が見込まれる。

③殺菌・ウイルス不活性化への応用
・細菌やウイルスに対してプラズマを照射することで、細菌やウイルスの表面を変質、破壊することにより不活性化させる。
・滅菌の方法にもいくつかあり、高圧蒸気滅菌、放射線・紫外線滅菌、過酸化水素滅菌、オゾン滅菌などがある。
・今後企業と共同してプラズマ照射装置の有効的な活用方法について検討していきたい。

●富士医交会のこれまでの活動を振り返って

富士医交会のこれまでの活動を振り返って、運営委員の皆様に活動を振り返ってお話をしていただきました。

  

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