21世紀のお茶・新品種「藤かおり」のご紹介

1. 藤枝茶商組合が所属する「藤枝茶振興協議会（会長　八木金平藤枝市長）」では、現在、新品種「藤かおり」の普及に全力を注いでいます。
   　藤枝茶は、その香りの良さで古くから全国的に有名でした。しかし、飲料の多様化とともに日本茶にも新しい香味が求められているのも事実です。
   　「藤かおり」は、「ジャスミン香」と表現すれば良いのか、その独特な香りと「やぶきた」よりも濃厚な滋味が特徴です。
   　平成10年より「藤かおり」普及推進部会が、近い将来の商品化に向けて発足しています。またそれに先立って行われた数々の消費者対象の試飲調査では、特に若い女性層に好評を得ています。

   「藤かおり」の概要等

   登録番号	：	第５０７２号	藤枝茶 シンボルマーク 「藤香ちゃん」
   登録年月日	：	平成８年６月１３日 ［出願日：平成５年９月９日］
   開発者	：	森　薗　市　二
   概要	：	「印雑１３１」に「やぶきた」を交配し育成した固定品種
   特性	：	摘採期は「やぶきた」より２〜３日早く、「印雑１３１」より４〜５日遅い。香気は「やぶきた」より極めて高く、「印雑１３１」に類似するが、さわやかで上品である。滋味は「印雑１３１」にある苦渋味がなく「やぶきた」より濃厚でうまい。	JR東京駅「藤かおり」 キャンペーン
   （「藤かおり」の概要については藤枝茶振興協議会の協力を得ました。）

　幕末期の頃から茶は生糸とともに日本を代表する輸出品目でした。全国的に見てもこの頃から茶の生産量が飛躍的に伸び始めます。
　藤枝の北部山間地や志太地区の山間地は古くから優良茶の生産地でした。そこで、藤枝宿の茶商にも横浜の商館や貿易商が茶を求めにやってきます。また山間部の茶生産農家たちはその活動拠点を藤枝宿に構えて茶商となり、それに伴い多くの茶業関係者が藤枝に集まりました（明治３４年に藤枝在住の茶商は60店近くありました）。現在、藤枝の茶商の多くは彼らの子孫であり、関係者にあたります。その後、藤枝の茶商たちは全国の茶流通の中心的役割を担っていくようになります。このように古くから藤枝は茶の生産地であり、集散地でもあったのです。

　（参考文献『第５０回全国お茶まつり記念　藤枝茶業覚え』）

茶業界の先人達の遺徳を偲ぶために、毎年の走り新茶の季節に市内蓮華寺池公園の頌徳碑の前で「献茶式」が市内関係者を招待して行われます。当日は一般の来園者にも新茶が振舞われます。