メガネの基礎知識

安売り店はほんとに安いのでしょうか?

割引セールってなに?


最近のメガネには、一部のメーカーを除き、メーカー希望小売価格、メーカー参考小売価格等を付与した製品は少なくなってまいりました。また価格は各個店が独自に決めることが望ましいと思われます。
当店通常価格(自店平常価格)の何割引という表示の場合、当店通常価格を比較対象価格として用いる日以前の8週間のうち少なくとも半分以上の日に実際に販売した事実がなければ、この当店通常価格の使用は違法表示となります。まして「年中5割引」等はありえないことです。そのため安売り店は、比較対照価格に「当店希望小売価格」、「当店参考小売価格」等、付けてはならない表示をしている例が見うけられます。

<リンク:公正取引委員会の価格表示に関する法律のページ>

同じ商品だったらそんなに安く売れるはずがない


メガネ店の品揃えというのは、どの店もずいぶん違っているのをご存知ですか。
安売り店Aと組合加盟店Bの品揃えを比較したら、店頭の1000本あまりの在庫品のうち同じものはほんの10本だったというようなことを聞いています。つまり安売り店の商品は、それなりの商品だということです。

安いモノには裏がある


どんな業界でも、倒産処分品や在庫処分品が必ずあります。そういったものはそれなりの価値しかないのは自明の理です。
フレームがこわれてしまったので修理に持っていったけれど直してもらえなかったというクレームをよく聞きます。そんな場合、店側は理由は話しませんが、多分に倒産処分品などであるケースが多く、アフターサービスをしたくてもできない現実があるのです。

オトリ広告と誇大広告


広告を見てわざわざ買い物に出掛けたのに店頭に商品がなかったとか、大幅割引の広告をしながら、いざ行ってみると実際は、割引き除外商品の方が多かった等の、オトリ広告、誇大広告が今でもあるようです。
目玉商品が品切れで、別の高額商品を薦められたとか、セット販売のメガネを買おうとしたところ、セットで使用する以外の高額なレンズを薦められた、という様な話を聞きます。
こうした、広告の上でのトラブルを少なくする為に、われわれメガネ業界は、眼鏡公正取引協議会を設置し、適正表示につとめております。協議会の目印は緑の会員証です。店頭にてお確かめ下さい。
会員証

安売り店のブランド政策


横文字のブランド名に弱いのが日本人消費者です。
そこをついて、あたかも価値があるように見せかけて、自社ブランド商品を作り、販売している安売り店もあります。誇らしげに掛けているメガネが実はプロから見たら単なる"安物"だということがよくあります。

スリープライスショップについて


近年メガネ一式3000円〜7000円で販売する「スリープライスショップ」が登場しました。そういう格安メガネは、フレームは中国製、レンズが韓国製であることがほとんどです。中国の眼鏡は日本の規格から比べて劣悪なものも多く、1本100円以下で取引されるものもあります。具体的には、素材やロウ付の質と精度、メッキや塗装などの質や行程等に大きな違いがあります。
また韓国では眼鏡は1年毎に新しいものを購入する習慣が根付いている為、価格は確かに安いのですが、コーティング等の耐久性はよくありません。
また、安売り店経営で一番問題になる人件費。経験のあるスタッフが時間をかけてよい眼鏡を提供するということは期待できません。