食料産業クラスターの推進は、コーディネーターを中心とした協議会等の枠組みにおいて、連携のための課題の設定、課題をクリアするための方策検討、技術開発等の課題解決のための取組により、物づくりやブランドづくりを醸成することです。
食料産業クラスターの推進には、推進役となるコーディネーターの配置、地域の食料産業クラスター協議会などを中心としたゆるやかな枠組みの構築が必要です。
枠組みには、食品製造業のほか、生産者、一次加工業者、流通・小売業者および関連業者の参集と大学等の研究機関、行政機関のサポートが必要です。
地域における枠組み構築が行われた後、その枠組みにおける課題や目標の整理が必要です。
例えば、地域の特産品となる原料、地域の研究機関や民間企業が有する技術や特許等の発掘など、クラスターとしての、「物づくり」や「ブランドづくり」を目指すための方向性について、相互の確認・検討を行いましょう。
課題や目標が設定された後に、その課題の解決や目標の達成を目的とした方策の検討が必要です。方策検討は、クラスター全体で取組むものや、課題解決を担当する部会等での取組むものがあり、その方策を短期および中長期的な計画として整理することが望まれます。
クラスター推進においては、一度の成果達成のみでなく、連続して新たな成果が生み出されることで特定の地域等における効果が得られます。
特定の成果を求めた場合に残された課題について、新たなる解決手法を検討することや、一つのテーマが達成された場合、その成果に付随する次のテーマを模索することが重要です。
クラスターで決定された方策やクラスター内で構築された連携等において、実際のアクションが必要となります。具体的には、連携による技術開発、新製品の開発、市場検討のためのマーケティング、枠組み単位での販売活動、新たな特許取得、商標登録など、関係者のニーズにあった展開が期待されます。
これまでのステップを繰り返すことで、枠組みの中のシナジー効果なども促進され、地域における新事業創出、イノベーションの創出および生産性の向上などの効果が期待されます。
●シナジー効果
経営の相乗効果。複数の要素(製品や事業など)が作用したとき、個々に得られる以上の効果をもたらすこと。例えば、複数の事業間で設備や販売チャネルを共同利用したり、コンビニエンスストアや小売店に銀行端末を設置して来客数を増やすことです。
●課題餌決のためのループ形成
クラスター推進においては、一度の成果達成のみでなく、連続して新たな成果が生み出されることで特定の地域等における効果が得られます。
特定の成果を求めた場合に残された課題について、新たなる解決手法を検討することや、一つのテーマが達成された場合、その成果に付随する次のテ一マを模索することが重要です。